借りたお金を返済できなかったり、スマホの料金を数ヶ月滞納したりすると、ブラックリスト入りすると言われています。
でも、実際にそれがどういう状態なのかまで把握している人は少なく、分かっているのはお金を借りられなくなったということくらいですよね。
でもそんなブラックになった人でも、日常生活の中でまとまったお金借りたいときがあるかと思います。
そういうときにブラックだからといって諦めるべきなのでしょうか?
ここではまず、金融ブラックがどのような状態になるのかについて説明し、そのうえでブラックでもお金を借りたい人が融資を受ける方法をご紹介します。
Contents
このページで分かること
金融ブラックの状態というのは、個人信用情報に金融事故の履歴があることを言います。
ブラックになってしまうと「信用できない人」と判断され、ほとんどの金融機関は融資を断ってきます。
ただし、法律で融資を禁止されているわけではないので、街金なら借りられる可能性があります。
街金とはいえ、正式に登録された貸金業者ですので、法律で定められた以上の利息を請求されることはありません。
ただし、ブラックですと借りられる金額が低く抑えられてしまいます。
また、街金にまぎれて闇金業者も存在しますので、正規の貸金業者であるかどうかを確認して利用する必要があります。
金融ブラックってどんな状態?
そもそも金融ブラックというのはどういう状態にあるのでしょう?まずはその点について簡単に説明しておきます。
カードローンなどの無担保ローンは、基本的に信用によって貸付を行っています。
「ちゃんと返してくれるなら貸しますよ」という世界で、返してくれることを約束できる人にだけ融資を行っています。でも返せるかどうかの約束というのは曖昧ですよね。
本当に返済できるのかどうかについては、まず借りたい人のステータスをチェックされます。年収がいくらあって、どの会社に勤めていて在籍期間はどれくらいか。
金融機関はそれらのステータスから、融資しても大丈夫かを確認します。
それに合わせて、借りたい人が過去に滞納や債務整理などをしていないかも確認します。
滞納などの金融事故を起こしていた場合には、個人信用情報機関というところに情報が残りますので、金融機関はそれを見ることで、過去にトラブルを起こしていないかを知ることができます。
滞納や債務整理をしたということは、約束を守らなかったということになります。
このため、金融機関は金融事故の履歴がん残っている人に対して「信用できない」と判断し、融資を行わないという判断をしています。
少し長い説明になりましたが、要約すると「ブラックとは信用のない状態」ということです。
いくら自分で「信じてください。ちゃんと返すから貸してください」と言っても、過去に返せなかった実績があるため、金融機関はそれを信じてくれない状態にあるわけです。
ブラックがお金を借りられない本当の理由
ブラックになったらお金を借りることができませんが、実はこれは金融機関が自主的に融資をしないようにしているだけで、法律で貸してはいけないと決まっているわけではありません。
ブラックになった人に融資をしても金融機関が罰せられることはありません。
それではなぜ、金融機関はお金を貸してくれないのでしょう。
その理由はとても単純で、貸したお金を予定通り返してくれないと、商売にならないからです。
金融機関は自分のお金、もしくは預かったお金を貸付して、その利息を得て利益を得ています。
このため、1人が100万円返せなくなると、それだけで金融機関は100万円の損になってしまいます。
「返せなくなりました」で自己破産などをされると、利息でコツコツ稼いだ分を簡単に失ってしまいます。
このため、どの金融機関も返せないリスクのある融資を嫌います。
そこで先程の「信用がない」ということが問題になります。
もし、あなたが友だちにお金を貸して欲しいと頼まれたとき、その人が別に人に借りたお金を返していないと聞いたらどうしますか?おそらく貸したくないですよね。
このようにブラックがお金を借りられないのは、法律で決まっているのではなく、金融機関がリスクのある貸付けを行えないということに原因があります。
ところが、あえてリスクを取るという金融機関があり、実はそこならブラックでも融資を受けることができます。
どんな金融機関が融資を行ってくれるのか、次章で詳しくご紹介します。
ブラックなら街金から借りる
ブラックでも融資を行ってくれる金融機関、それは中小の消費者金融です。
その多くは名前も聞いたことのないような小さな街金です。
お金を借りるとき、ほとんどの人は銀行や大手の消費者金融を利用しますよね。
でも世の中には個人経営に近いような小さな消費者金融もあります。
そういう街金が生き残っていくには、大手が融資を断るようなステータスの人に貸付をするしかありません。
このため、勤続年数が少ない人、年収が少ない人にも積極的な貸付を行っており、さらにはブラックの人へも融資を行っています。
街金にしてみれば、ブラックというだけならむしろ優良な顧客です。
- 安定した収入がある
- 他社からの借り入れがない
ブラックで無職というのであれば融資はできませんが、会社員なら安定した収入があります。
しかもブラックということは、他社からの借り入れができない状態にあります。
このため、借りすぎて返済困難になることもありません。
もちろん、きちんと審査を行います。
ブラックの理由が多重債務であれば、街金でも回収できなくなるリスクがあるため、審査落ちする可能性があります。
ただ、それは融資の可否を判断する基準のひとつでしかなく、大手のように「ブラック=融資不可」ではありません。
もしブラックの状態でどこからも借りられないのであれば、街金を探してみましょう。
正規の金融機関ですので、金利は大手と変わらず年8〜20%程度です。
ただし、業者のリスク管理としてブラックですと借入額がかなり抑えられてしまいます。
何度も利用していると、借入可能額が増えていきますが、返済困難になるようなまとまった額の融資は街金でも受けられませんので、その点だけは頭に入れておきましょう。
街金から借りるメリット
- ブラックという理由だけで断られることはない
- 大手と変わらない金利で借りられる
街金から借りるメリットは、やはりブラックという理由だけで断られないという点にあります。
そのうえ違法な金利になることはありませんので、大手消費者金融と変わらない利率でお金を借りることができます。
街金から借りるデメリット
- 最初は借入可能額が低く抑えられる
- 正規の金融機関であるか確認する必要がある
街金から借りるデメリットは借入金額が低めに設定されていることです。
いきなり高額な借入れをお願いしても通りません。
また、街金の中には闇金業者が紛れていますので、きちんと正規の業者であることを確認する必要があります。その方法については次章で詳しく説明します。
ぜったいに使ってはいけない闇金業者
街金で大丈夫なら、闇金業者でもいいのではないかと思うかもしれませんが、街金と闇金業者では全く違います。
街金は国に許可を受けて営業をしていますので、法に触れるような貸付けは行いません。暴力的な取り立てもありません。
ところが、闇金業者は法律の外の世界ですので、金利は10日で3割、4割はあたり前で、さらには可能な限りお金を搾り取ろうとしてきます。
「少しくらいなら」という甘い気持ちが、破綻へと繋がっていますので、絶対に闇金業者は利用しないでください。
でも街金と闇金業者の違いが分からないという人もいるかと思います。
街金と闇金業者を見分ける方法は下記の2点です。
- 登録番号の有無
- 法定金利内で融資しているか
正規の金融機関として登録されている場合には「東京都知事(1)第12345号」といった登録番号があります。
ホームページなどでこの記載があるかを確認しましょう。
ただし、闇金業者の場合には偽造している可能性があります。
正規の貸金業者であるかどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索入力ページ」で調べることができますので、利用する前に必ず確認しておきましょう。
また、法定金利を超えての融資を行っていれば、それだけで違法な業者になりますので、年20%を超える金利で融資をしている場合には、闇金業者だと判断して利用しないようにしましょう。
ブラックなら履歴が消えるまで待つのが理想
ブラックでも借りたいという人のために、街金なら借りることができるとお伝えしました。
登録番号の有無と金利を確認すれば、間違って闇金業者を使ってしまうリスクも回避できますので、どこからも借りられない場合の借入先として覚えておきましょう。
ただし、利用するのは安定した収入があることを前提にしてください。
すでに多重債務にある人や無職の人、返済できるだけの収入がないという人は、街金からの借り入れもできるだけしないことをおすすめします。
ブラックの状態というのは永遠に続くわけではありません。
自己破産以外の債務整理なら完済から5年、自己破産でも10年もすれば個人信用情報の金融事故履歴は消えます。
その期間は、自分で積み立てなどをして借り入れせずに済むようにしましょう。
それでもどうしようもなくなったときに、街金からの借り入れを考えてください。