お金を借りる手段

株を担保にお金を借りる【証券担保ローン】株式等の有価証券で借り入れ

株のチャートとボールペン

病気やケガでの入院、車の修理などで思わぬ出費があったとき、手元に現金がなかったらどうしますか?

銀行や消費者金融からお金を借りるという人が多いかと思いますが、もし株を持っているなら、それを担保にお金を借りることができます。

それも銀行や消費者金融よりも低金利で。

株を持っているなら株を売って現金化するという選択肢もありますが、将来性が期待できる株や配当金が多い株は手放したくないものですよね。

そんな売りたくない株を維持しながら現金を手にすることができるのが、証券会社が提供している証券担保ローンです

ここでは証券担保ローンがどのような商品なのかを説明し、利用するメリットやデメリットをご紹介していきます。

このページでわかること

株を持っている人は、所有している株を担保にお金を借りることができます。

引用元:日本証券金融株式会社「証券担保ローン

すべての証券会社で利用できるわけではありませんが、多くの証券会社が証券担保ローンを用意し、株を売却することなく現金を手にすることができるようにしています。

証券担保ローンの特徴は低金利で高額な借り入れが可能で、株に十分な価値があり、その範囲内での借り入れなら審査落ちすることがほとんどないということにあります。カードローンよりも低金利で、さらに株式優待や配当金も得られます。

ただし、株ですので下落するリスクがあり、担保割れすると自動的に株を売却されてしまいます。

売却した金額が借入金額に満たない場合には、自分でお金を用意して返済しなくてはいけませんので、利用する場合にはリスク回避のために、短期間での利用を心がける必要があります。

株を担保にお金を借りるときの基礎知識

株を担保に貸付けを行う証券担保ローン。

銀行や消費者金融などが提供しているカードローンやフリーローンとは、お金を借りられるという点では同じですが、その特性やメリット・デメリットに大きな違いがあります。

どのような違いがあるのか、株を担保にお金を借りるときに知っておくべき基礎知識と合わせてご紹介していきます。

証券担保ローンとは

証券担保ローンは、株や国債、投資信託などの有価証券を担保にしてお金を借りることができる金融商品です。

急にお金が必要になったとき、現金も貯金もまったくなく株だけ保有していたら、まず思いつくのが株を売ってしまうことですよね。

でも証券会社は株を売られて、口座からお金を引き出されたくありません。

このため、「所有している株などを担保にするならお金を貸すよ」ということで、証券担保ローンという商品を作りました。

そうすることで株を売られずに、しかも貸したお金の利息を得ることができます。

利用者も配当金が高く、これから株価が上がることが期待できる株なら手放したくないというのが本心ですよね。

株を手放さずに必要なお金を用意できるなら、それに越したことはありません。

しかも無審査かつ銀行などで借りるよりも低金利で借りられるわけです。

証券会社と利用者のどちらにもメリットがある金融商品が、証券担保ローンというわけです。

証券担保ローンはいくらまで借りられるの?

証券担保ローンは株の評価額を基準に融資額が決まります。

一般的には評価額の50〜60%を融資額に設定しますので、300万円の価値がある株を担保にするなら150万〜180万円まで借りることができます。

もし2億円の価値のある株を所有しているなら、最大1億円借りられます。

これだけの金額を銀行で受けようと思うと、審査も厳しく融資開始までに時間がかかってしまいます。

ところが、証券担保ローンは審査もなく、最短即日で融資を受けることができます。

また、金利も年5%以下に設定されています。

銀行のカードローンでもそれ以下の金利になっているものもありますが、借入金額がかなり大きくないと年5%以下では借りることはできません。

低金利で高額な借り入れができる。これが証券担保ローンの特徴でもあります。

証券担保ローンの例

株を担保にお金を借りることができる証券担保ローンは、証券会社ごとにいくつもの商品があります。

ここでは代表的な証券担保ローンの種類と金利についてご紹介します。

野村證券「野村Webローン」

適用金利 年1.5%(変動金利)
担保時価額に対する融資限度額の割合 担保有価証券時価額の50%(国内上場株式)
融資限度額 50万〜1億円
返済日 なし
使用用途 原則自由

株式だけでなく、投資信託や国債などを担保に借り入れできる証券担保ローンです。

他の証券会社から移管しての利用も可能で、時価合計額が500万円以上の株を移管する場合には、移管手数料を野村證券が返金してくれるサービスも行っています。

日本証券金融「コムストックローン」

適用金利 年3.675~4.175%
担保時価額に対する融資限度額の割合 担保有価証券時価額の60%(国内上場株式)
融資限度額 30万〜1億円
返済日 1年(契約更新可)
使用用途 原則自由

日本証券金融がSBI証券、SMBC日興証券、野村證券と提携して提供している証券担保ローンです。

契約から借り入れまで、すべてインターネットで取り引きできるため、証券会社の窓口に足を運ぶ必要がありません。

コムストックローンはこちら

大和証券「ダイワのSATローンⅡ」

適用金利 年3.21~3.29%
担保時価額に対する融資限度額の割合 担保有価証券時価額の60%
融資限度額 100万〜10億円
返済日 なし(6ヶ月ごとの自動延長)
使用用途 自由

大和証券のダイワのSATローンⅡは最大10億円の借り入れができる証券担保ローンです。

短期間で返済するほど金利が低くなるように設定されていますので、すぐに返済できることが分かっているお金を借りるのに適しています。

また、ネット完結で借りられるネットローンも用意されています。

ダイワのSATローンⅡはこちら

証券担保ローンを利用するための流れ

証券担保ローンを利用する方法は証券会社ごとに違いますが、基本的な流れは下記のようになっています。

STEP1.店頭窓口、郵送、インターネットなどから申込み
STEP2.審査(融資額の算出)
STEP3.借入申込

申し込みは店頭窓口や郵送、インターネットなどが用意されています。

郵送のみという証券会社もありますが、最近はインターネットから簡単に申し込みできる証券会社が増えています

申込み内容と書類をもとに審査が行われます。

ここで行われる審査は、担保にする株の価値が借入希望額に足りているかなどを確認するために行われます。

株に十分な価値があり3000万円を超えるような高額な借り入れでない限り、カードローンのように審査落ちするということはありませんので安心してください。

審査を通過すれば、指定口座や証券会社の口座に融資額が振り込まれます。

証券会社によっては最短即日で融資を受けられますが、通常は申し込みから融資開始まで1週間程度かかります。

株を担保にお金を借りるメリット・デメリット

ここまでの説明で、株を担保にお金を借りる証券担保ローンの概要を理解できたかと思います。

ここでは証券担保ローンについての理解をさらに深めるために、利用することのメリットとデメリットをそれぞれ説明していきます。

メリット

  • 低金利で高額な融資を受けられる
  • 審査落ちすることはほとんどない
  • 株式優待や配当金を受けられる

なんといっても大きなメリットは、低金利で高額な融資を受けられるという点です

カードローンでお金を借りようと思っても、信用を重ねるまでは数十万円しか借りることができませんし、その時の金利はかなり高く設定されています。

しかも審査を通過するのは簡単ではありません。

ところが証券担保ローンは金利も5%以下ですし、億単位のお金を借りることもできます。

十分に価値のある株を持っていれば審査落ちすることもありません。

さらに、株を担保にしても株主優待や配当金を受け取ることができます。

株主優待や配当金目当てで株を購入している人も多いかと思いますが、これはかなり嬉しいメリットですよね。

株によっては利息分以上の配当金を得られることもありますので、その場合には実質利息ゼロでお金を借りることができるわけです。

デメリット

  • 株価が下がると担保割れする可能性がある
  • 評価額の50〜60%くらいまでしか借りることができない
  • 証券担保ローンを取り扱っている証券会社でしか利用できない

デメリットとして必ず頭に入れておいてもらいたいのが、株価が下落すると担保割れすることがあるということです

もし担保にした株の会社が倒産した場合には、その価値はゼロになります。その場合、借りたお金は自分で用意して返済しなくてはいけなくなります。

倒産しないまでも担保割れすると、株が自動的に売却されて返済に充てられます。

そうならないように査定を行っているのですが、将来的な株価は誰にも分かりません。

このため、担保割れについては必ず頭に入れて利用する必要があります。

また、株を売却して得られる金額の50〜60%くらいの金額までしか借りられないというデメリットもあります。

100万円の価値がある株でも50万〜60万円しか借りられません。投機対象になっているような株ですと融資を断られる可能性もあります。

必ずしも必要なだけのお金を借りられるわけではないことも頭に入れておきましょう。

どの証券会社でも取り扱っているわけではないというのも、デメリットのひとつです

ただし、株ですので他の証券会社に移行することもできますし、売却して取り扱いのある証券会社で書い直すということも可能ですので、それほど大きなデメリットではありません。

リスクが高いので借り入れは短期間にしておく

低金利で高額な借り入れの出来る証券担保ローンですが、デメリットでもお伝えしましたように株価によって担保割れするというリスクがあります。

東証一部上場の企業でも毎年数社倒産しています。

20社以上倒産した年もあり、2010年には大企業の日本航空が倒産しています。

どんな大手企業でも倒産する時代に、株式を担保にお金を借りるというのはハイリスクです。

倒産しないまでも業績悪化によるストップ安は常に発生する可能性があります。

そのような株を担保にする証券担保ローンを使う場合に心がけたいのは、借入期間をできるだけ短くするということです。

期間無制限で借りられる商品もありますが、長く借りれば借りるほどリスクは大きくなりますので、すぐに返済できるめどが立たない状態での利用は避けるようにしましょう。

基本的には緊急時に一時的に利用するものと考えて、借りたら可能な限りすぐに返済することを意識してください